チームになじめないと感じている選手へ

スポーツメンタルコーチ、杉村康之のブログ

チームになじめないと感じている選手へ

スポーツメンタルコーチの杉村康之です。

チームスポーツの良いところは、仲間との絆や繋がりであり、とても素晴らしいものです。

しかし、逆にチームは人の集まりであるが故に、チームの仲間に対し、「なじめないなあ」「なじみ難いなあ」と思うことも時としてあります。そして、「チームになじめない」と感じていたら、そのチームで思い切って伸び伸びと競技に取組めないですよね。

そこで、今回は「チームになじめない」と感じている選手のみなさんへ、どう考えるべきか、どうしたら良いか、自分なりに考えたことを伝えていきたいと思います。

なじむのに要する期間

新しいチームに入った時、以前のチームの時と比較して「なじめてないなあ」と感じることはあるかと思います。そこでは単純に比較しがちですが、以前のチームで過ごした期間と、新しいチームで過ごした期間を改めて考えてみてください。まだまだ今のチームで過ごした時間は、客観的に考えると以外とまだそんなに経過していないことはないですか。仲間の事を知り、自分のことを知ってもらい、人は徐々に集団に慣れていくものです。チーム所属の期間から見て、焦らなくても良いのでは、という視点で見ることも、大事ではないかと思います。

人との信頼関係が大事

とは言っても、ある程度の時間も経過したけど「なじめてないなあ」と感じる人もいるかと思います。

ところで、「なじむ」ってそもそも何なのでしょう。自分はストレスなく「自分を出せる状態」かな、と思います。それでは、自分を出しやすい条件って何でしょうか。それは、相手を信頼できることではないでしょうか。例えで言うと、会話でツッコミできる相手とできない相手っていますよね。ツッコミできる相手って、ツッコんでも本気で怒らない信頼感がある人です。つまり、信頼があるからこそ、自分の思ったことが言える訳です。

この信頼関係に関しては自分の失敗体験があります。

自分は高校生の時、2年生からクラスが理系コースと文系コースに分かれました。自分は理系が決して得意だった訳ではないのですが、将来就職に有利かなという思い込みから、理系コースに進みました。理系コースでまず感じたのは「なじめない」ということでした。自分が話したい話題をクラスでする相手もいなくて、居心地も悪く、いつも文系クラスの人間と遊んでいました。今振り返ると、自分がクラスメイトを信頼していないのに、かってに「なじめない」と決めつけていたのです。痛い考え方ですよね。こちらが、信頼していないのに相手が信頼しないことに絶望していた一人芝居であったと言えます。信頼は片矢印「→」ではなく両矢印「⇆」揃って意味があるのですよね。

信頼関係を築くうえで大事なポイント

相互の信頼関係を築くには、積み重ねが必要です。相手との約束を守る、ひたむきに練習する、自分の任された役割とこなす、など当たり前のことをきちんとやること、まずはそこがベースだと思います。

そのうえで、自分は新しい集団(チーム)に入った時は、以下の3つのことをこころがけています。

・メンバーの良いところを見る。

・感謝の気持ちを伝える。

・自分を開示する。

一つ目の「良いところをみる」というのは、言い換えると「この人はこういう人」と決めつけないことです。何か印象的な出来事があると、その人のことを決めつけがちですが、あえて「良いところ」の角度から見ると、第一印象と全く違った印象を持つことがあります。視点を変える考え方です。

二つ目の「感謝の気持ち」ですが、してもらったことに「感謝」の気持ちを伝えると、そのうち相手からも「感謝」の言葉が返ってきます。その「感謝」を媒介とした良いコミュニケーションが信頼の醸成へとつながります。よく自分は「『「ありがとう』は魔法の言葉」という表現をします。

最後の自己開示ですが、これは「返報性」と言って、自分が自分の心を開いて話をすると、相手も返してきて、お互いにコミュニケーションが促されるという性質があります。「自分の心を開いて」と言っても、最初は「好きな食べ物」「趣味」レベルからで良いと思います。そこから始まり徐々に深い話ができるようになっていけば良いと思います。

ひとりと打ち解ける

そしてチームになじむには、まずは大きく考えず、ひとりと打ち解けることです。共通な話題や体験等により、打ち解けるきっかけとなることが多いです。前記の3つの要素を思い出し、徐々に信頼を積みあげて、ひとりと信頼関係が築ければ、人の縁は徐々に広がっていきます。

そして、気がついたとき、居心地悪かったチームが本当の意味で自分のホームになっていれば幸いです。「慌てず、徐々に」を目指しましょう。

さいごに

スポーツ選手から人間関係の悩みの話は良く出てきます。チーム内での人間関係によって、練習に向かう足取りも変わりますよね。今回は自分の体験から皆さんに役立ちそうな「なじむ」方法を抽出しました。

それぞれの人が心の奥にある本当の自分の思いを知ると、更により良い人間関係を築けるようになります。そして、「本当の自分」を知るサポートをする、ということは我々スポーツメンタルコーチの大切な役割なのです。

私は選手に対する、個別のコーチングセッションを通じて「本当の自分」を知り、よりチームに溶け込んで、能力を十分に発揮するサポートも重要なテーマとして取り組んでいます。

チーム内等の人間関係に悩みのある方はこのコーチングセッションの体験ができる体験コーチングを是非とも申し込んでみてください。一緒に本当のご自身の思いを知り、より競技に集中でき、目標を目指す気持ちを整えるフォローができると思っております。

(体験コーチングは本HPの「体験コーチング RESERVE」から申込みできます)

自分も様々な場所で様々な人間関係を経験してきました。

自分の経験と知見を活かして、これからもそれぞれの選手がチーム内でより良い人間関係を築き、伸び伸びと競技に打込むサポートをしたいと考えています。

最後までこのブログをお読みいただき、ありがとうございました。

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