選手と同じ温度感を大事にしたい【資格講座 卒業生インタビュー 石井大樹さん】

石井大樹と申します。スポーツメンタルコーチとしていろんな競技のアスリートをサポートする傍ら、トレーニングのトレーナーとしての仕事もしています。

■スポーツメンタルコーチは何年目ですか?

スポーツメンタルコーチとしては5年経って、6年目に入るところです。2018年の5月〜6月に資格講座を受けさせていただいて、「よし、スポーツメンタル募集してがんばるぞ」となってからは6年目に突入しました。

■これまで担当してきたアスリート(競技)は?

印象に残っているのは、サッカー、eスポーツ、ゴルフ、カヌー、サーフィンですかね。

■アスリートをサポートしてきてどのような結果を残しましたか?

ありがたいことに、チーム結成1年目で世界大会出場だったり、全日本で優勝、アジア選手権4位入賞など、そういった成績を残してくれています。

■石井さんのメンタルコーチングの特徴を教えてください

僕のメンタルコーチングの特徴としては、選手と同じ温度感でいるということをすごく大事にしていて。基本的には、メンタルコーチングを行う時にはできるだけ会ってやることを意識していますし、練習とか試合も、できるだけ直接見に行ったりすることを意識していて。

日々がんばっているアスリートの努力のほんの一部でも直接目に焼き付けるという意味で、会うことをすごく大事にしているので、そこが僕のメンタルコーチングの特徴なのかなと思っています。同じ温度感で、同じ景色を見ていくということを大事にしています。

■遠い場所だと、どこまで見に行きますか?

神奈川県の横浜市に住んでいるんですけれども、一番遠いところで栃木県の那須塩原市に拠点を置いているアスリートがいたので、新幹線で行って練習を見たり。他にも、千葉に拠点を置いているアスリートが多いので、千葉のいろんなところをぐるぐる回ったりとか。東京にはしょっちゅう行っています。

那須はゴルフでした。向こうに行って、その時は練習を見させてもらうという形だったんですけれども、基本的には練習をずっと見ていて、僕が気になったことを都度質問して、答えてくれたことに対して話すみたいな感じでやっていました。あとは、練習風景の動画を撮って、あとで一緒に見返してみるということもやったりしていました。

■現場に行ってコーチングや動画を撮ることもするのですね?

なんでも屋みたいな感じになってきたなと最近思っているんですけど(笑)。基本的に、メンタル面で本人のパフォーマンスが上がっていく、競技を心から楽しんでできるようにサポートしていくというところが出発点ではあるんですけれども、ここ最近はメンタルコーチングを通して、「もっとフィジカルトレーニングをがんばったほうがいいです」とか、「もっと食事に気をつけたほうがいいですよ」とか、「もっと練習しなきゃダメですね」ということを言うことが多くて。

なので、その結果、「じゃあフィジカルトレーニングがんばろうか」とか、「じゃあ練習風景の動画を撮っておくから、あとで送るね」とか、そんなこともしています。マネージャーみたいな感じですね。

■今までされてきたトレーニングや栄養学の知識も活かされていると感じますか?

つい最近、サーフィンの選手の試合に一緒に帯同することになって、3日間競技で、勝ち進んでいくと最終日まで会場に一緒にいるという形だったんですけれども、ありがたいことに最終日まで戦い抜くことができて、3日間一緒にいたんです。

その時にも、試合直前のウォーミングアップや、夜ごはんを一緒に食べるけど何食べる? とか、どんなものを食べたらいいかなということも、その都度隣で相談したりできたので、そういった意味では、身体の面や食事の面でも少し力になれたのかなと感じました。

■スポーツメンタルコーチをする前はどういった活動をしていましたか?

僕はずっとアメリカンフットボールをやっていたんですけれども、大学は栄養学を専攻していまして、いろいろあって栄養士として就職するという決断はせずに、一般企業に営業マンとして就職しました。

そこでは人材派遣営業をやっていて、その仕事の中で、自分の今後の人生を考えるきっかけがいくつかあって、会社を辞めて、スポーツに携わる仕事をしたいなという思いで、改めて運動と現役時代に自分が一番悩んだメンタルというところを勉強し始めたということが今に至るきっかけになっています。

■現役時代の経験がスポーツメンタルコーチにどのように活かされていますか?

僕自身、現役時代は人間関係がすごく悩みの種で。人間関係と競技って、パッと聞くと何の関連性もないように感じるんですけれども、やっぱり人間関係が悩みで、嫌いになることのない競技を、自分の中でもう嫌だな、やめたいなと思ってしまっていたことがあって。

それをきっかけに、好きな競技を、競技以外の悩みで嫌いになっちゃうことはすごくもったいないなというか、すごく悲しいことだなと感じて、自分自身にそういったことがあって、現役の時は苦しかったなという記憶はあります。

■現役時代にどんなことで悩んでいましたか?

競技のパフォーマンスじゃないですけれども、競技に取り組む気持ちとかっていろんなところから影響を受けるなというのはすごく感じていて。なので、僕みたいに人間関係というところから競技に影響が出ている方もあれば、たぶん家族との関係から影響が出ている方もいれば、いろんな影響をアスリートって受けているんだなってすごく感じたんですよね。

なので、僕自身、アスリートの競技力を上げることはもちろん目指しているんですけれども、それ以前に、アスリートがいかに気持ちよく競技に向き合えるかとか、いかにストレスなく、困った時に相談できる関係性を築けるかというところをすごく大事にして、目の前のアスリートに接することを心がけています。

■スポーツメンタルコーチの醍醐味は?

一生懸命一緒に準備してきて、日々の努力のプロセスも、少しでも自分自身も現場にいて目に焼き付けながら、その結果、その選手が自分の求める結果を出しましたという連絡をもらった時や、その現場に一緒にいた時というのは、自分のことのように……自分のこと以上に、すごくうれしい気持ちになるんですよね。

なので、それが本当にやっていてよかったなというか、本当に胸が熱くなる場面ですし、何より「ありがとうございます」という一言をもらえるだけで、本当にやっていてよかったな、こちらこそありがとうという気持ちになれるので、そこが本当に最高の醍醐味なんじゃないかなと思います。

■スポーツメンタルコーチで大変なことは?

スポーツって、「勝負」という言葉の通り勝つか負けるかの世界で、すごくシビアな世界なので、どれだけ準備しても、どれだけ努力しても、どうしても結果がついてこない時というのはあって。そういった時に、選手自身も結果が出ないことに気持ちが沈んじゃったり、凹んじゃうという時に、僕自身「どうしたらこの選手に対してもっとよくしていけるだろう?」とか、「自分はこの選手に対してどういうことができるんだろう?」とすごく考えるんですけど、そういう時は僕も一緒になって悩むというか。

ちょっとおこがましいかもしれないんですけれども、ほしい結果が出ないことに対して、自分自身まだまだ力が足りないなというふうにも思うので、選手が凹んでいる時は自分もちょっと苦しい気持ちというか、うーんって悩むこともあります。

■協会からどのようなバックアップを受けていますか?

僕が大きく感じているのは、まず1つは、アスリートを紹介していただけるということがあります。あとは資格講座の再受講だったり、勉強会を開催することができるというところがあって、僕としては、その勉強会がすごく大きいなと個人的に感じています。

勉強会を開催することによって、勉強会に参加してくれた方々がアウトプットしてくれるんですけれども、これがすごく自分の学びになるなと感じているんです。自分にはない視点だったり、「そういう見方もあるんだ」ということを、参加者の方からの発信ですごくやってくれるので、ある意味インプットの場にもなっていますし、気づきの場にもなっています。

アスリートの紹介、勉強会、資格講座の再受講といろいろバックアップしていただいているんですけれども、僕の中では、勉強会の制度というのがすごく大きいなと感じます。

■再受講ができるメリットは?

内容もすごくアップデートされているのを、再受講するたびに感じるんですよね。なので、サポートスタッフとして再受講をさせてもらった時に、受講生の方々に対して、実際に今スポーツメンタルコーチとして現場でアスリートをサポートしている立場からお話しさせてもらうこともできますし、一緒になって受講することで、自分が受講した時からさらにブラッシュアップされた講座を受けることで、そこで得た内容をそのまま日々の現場にも落とし込んでいけるので、そこはいいですよね。

あとは、受講生の方ってめちゃくちゃ熱量が高い方がたくさんいるので、めちゃくちゃ刺激をもらえます。自分もがんばろうと思えるので、そこがすごくいいなぁと思います。

■協会に所属して何年目ですか?

僕が資格講座を受講し終わった時は、まだ協会という形がなかったので、5年ぐらいになるんですかね。

■協会に所属して良かったことは?

一番感じることは、仲間というか、同志の存在というところがすごくあると思っています。1人でやっていると、どうしても悩んだ時や不安になった時に相談する人がいないっていうのがあって、どうすればいいんだろうと悩むこともあって。そんな時に、今でも協会内の信頼できる仲間に相談することもあって、それこそこの間も「ちょっと今サポートしているアスリートと実はこういうことがあって、自分はこう感じているんだけど、みんなだったらどうする?」みたいな話も相談させてもらったりとかして。

話を聞いてくれるだけでも本当に楽になりますし、やっぱりメンタルコーチはすごいなぁって(笑)。困った時に話を聞いてくれる仲間の存在は、大きな糧になっています。

■クライアントからどのようにして仕事を受けていますか?

僕の場合は2つ大きくあって、1つは完全に協会からの紹介と、もう1つは、セミナーを開催していて、そのセミナーにご参加いただいた方で「メンタルコーチングを受けてみたいです」と言ってくれる方がいらっしゃるんですよね。なので、今いちばんお願いされる形としては、その2つかなと思います。協会からの紹介と、セミナーにご参加いただいた方から後に続くというパターンが多いなと思います。

■資格講座を卒業した直後にクライアントを獲得できましたか?

めちゃくちゃ苦労しましたね。いまだに本当に試行錯誤しながらなんですけれども、本当に苦労しました。

■苦労した中で協会からの紹介制度はどのように思いましたか?

本当にありがたいなと思いましたし、学んで終わりだと、学んだことをどう生かしていけばいいんだろうという実践のところが抜けがちだと思うので、そういった意味では、本当に最初のクライアントさんをご紹介いただけるのは本当にありがたいことだと思います。

■石井さんはプラチナライセンスですが得したことはありますか?

得しかない、と言ってしまうとあれなんですけれども(笑)。僕自身、プラチナライセンスをいただくまでにいろんな講座を受けたり、自分自身でも学びの場に積極的に参加してきたので、そういった意味で、プラチナライセンスで得したこととしては、勉強会の開催ができることだったり、プラチナライセンスという資格制度が1つ信頼の証だと思うので、そういった意味でもアスリートのご紹介をいただくことがあったりというのもあると思うんですよね。

信頼性というところで、アスリートがお願いしたいと思った時に、プラチナライセンスの方とそうじゃない方、どっちにお願いしようと思ったら、たぶんプラチナライセンスの人にお願いしたいって僕でも思うので。技術があって優れている人にお話を聞いてもらいたいなって思うのは人の心理だと思うので、僕自身はプラチナライセンスで、アスリートのご紹介だったり、勉強会の開催の権利というところですごく得しているなと感じています。

■これからプラチナライセンスを目指す方にアドバイスをお願いします

「向上心」と「諦めない心」ですかね、2つ感じています。僕らはアスリートをサポートする人間として、アスリートは結果を出すために日々向上心を持ってやっているのに、僕らが向上心を持たずに受け身でいるっていうのはふさわしくないなと思うんです、支える人間として。なので、まず向上心を持って学び続けるというのは絶対に必要だと思います。

あとは、諦めたらもう終わりだと思うので、お客さんが見つからないとか、学ぶモチベーションが維持できないとか、いろんな悩みがあると思うんですけれども、そのための協会だと思いますし、諦めたらそこで終わりだと思うので、諦めずに向上心を持ってがんばってほしいなと思います。

■スポーツメンタルコーチになりたい方に熱いメッセージをお願いします

スポーツをしているアスリートを支えるということに対して必要な知識はもちろんですし、実際に支える人間としての心構えみたいなところも本当に学べる場だと僕は思っています。それだけじゃなく、同じように熱い思いを持ってアスリートを支えたいという仲間がいらっしゃるので、本当に一歩踏み出してもらうと、1人で悩んでいた視界がバーッと開けるんじゃないかなぁと思います。

そこでの出会いというのは本当にあるので、まずは一歩踏み出して、資格講座を学んでもらえると、知識だけじゃなくて、支える側の心構えや新たな出会いというところもあると思うので、そういったところが資格講座のいいところかなと思います。ぜひともチャレンジしてほしいなと思います。

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次