なぜ臨床心理士・公認心理師・スクールカウンセラーがスポーツメンタルを学びに来るのか?

スポーツメンタルコーチングの講座には、実は多くの心理の専門家が学びに来られています。
臨床心理士、公認心理師、スクールカウンセラー──彼らはすでに国家資格を持ち、人の心を専門として仕事をしている方たちです。

にもかかわらず、なぜ今、スポーツメンタルの世界へ足を踏み入れるのでしょうか?

この記事では、心理職の方々がスポーツメンタルコーチングに関心を持ち、学びに来る「理由」と「背景」に焦点を当ててご紹介します。


目次

現場では“心理”の枠を超えたニーズが高まっている

近年、スポーツ現場においてメンタルの重要性が急速に認知されるようになりました。
トップアスリートたちが「メンタルの強さ」「心の整え方」について公言する機会も増え、育成年代や学生アスリートの保護者からも「心のケア」に注目が集まっています。

しかし、実際にスポーツの現場で心理支援をしようとすると、大きな壁が立ちはだかります。

それは、“心理の専門性”と“スポーツの文化”の間にある「距離感」です。

医療や教育の現場で活躍する心理士のスキルは確かに高度ですが、それをスポーツの現場でそのまま使おうとすると、「少しズレてしまう」と感じる場面が少なくありません。


【理由1】現場で“使える”メンタルスキルが求められている

スポーツの現場はスピードと結果を求められる世界です。
選手も指導者も、時間をかけたカウンセリングより「今、どうすればいいのか?」という実践的な答えを必要としています。

その中で、スポーツメンタルコーチングは「理論」と「実践」をつなぐ役割を担っています。

例えば、試合前に選手が極度の緊張に襲われたとき、ただ話を聞くだけでは不十分です。
「どんな言葉をかければよいか」「どんな呼吸やイメージが効果的か」──そうした“今すぐ使える引き出し”を持っていることが、スポーツの現場では大きな信頼につながります。

心理士の方々がスポーツメンタルを学びに来るのは、まさにこの“即応性”と“実用性”を体得するためなのです。


【理由2】「問題解決」から「目標達成」への支援に興味がある

心理士の仕事は、「困りごとを抱える人のサポート」が中心となる場面が多いです。
対して、スポーツメンタルの世界では「もっと上を目指したい」「自己ベストを出したい」という、“成長”や“目標達成”のためのサポートが求められます。

この違いは、支援者にとっても大きな転機となることがあります。

「悩みに寄り添うだけでなく、人が力強く成長していく過程を支えたい」
「夢や目標に挑戦する姿に並走したい」

そんな想いを持つ心理士にとって、スポーツメンタルコーチングは新たなフィールドであり、自分の支援スタイルを“進化”させるための学びの場となるのです。


【理由3】学校や教育現場で届かない子どもに関われる

スクールカウンセラーとして、子どもたちの心に寄り添おうとしても、「カウンセラー室に来ない」「相談という形を避けたがる」子が一定数います。

一方で、スポーツをしている子どもたちは、競技を通してメンタルの話になると自然に心を開くことがあります。

スポーツメンタルの視点を持つことで、「競技」を媒介に子どもと関われるようになる。
それは、従来の心理支援では届きにくかった層にリーチできる“新しい入り口”とも言えるのです。


【理由4】心理支援の“幅”を広げたいというニーズ

臨床心理士・公認心理師といった心理専門職の方々は、高度な理論や技術をお持ちです。
ただ、それゆえに「今の支援に少し物足りなさを感じる」「もっと可能性を広げたい」と考える方も少なくありません。

スポーツメンタルコーチングでは、

  • 相手のやる気を引き出す「問いかけの技術」
  • 小さな変化を認める「承認のスキル」
  • 成長を支える「フィードバックの伝え方」

といった、“言葉の力”を活かす技術を体系的に学べます。

それらを心理士としての土台にプラスすることで、支援のスタイルは格段に広がっていきます。


現場で学んだ心理士たちの声

実際に当協会の資格講座に参加された心理士の方々の声をご紹介します。

「スクールカウンセラーとして子どもたちと関わる中で、“心の悩み”だけでなく“挑戦する姿”にも寄り添いたいと感じるようになりました。スポーツメンタルの考え方は、前向きな支援を可能にしてくれます。」
──40代女性・臨床心理士

「カウンセリングでは“傾聴”が基本ですが、スポーツ現場では言葉の選び方・タイミングが結果に直結する。ここでは、現場で本当に使える“言葉の届け方”を学べました。」
──30代男性・公認心理師


心理士としての知見を“広げる”選択

心理職の方々がスポーツメンタルを学ぶのは、決して“転職”ではありません。
むしろ、自分の心理的専門性を“深化”させ、“拡張”するための選択です。

  • 成長を支援したい
  • 実践的に支援の現場に立ちたい
  • 目標達成というポジティブな変化に関わりたい

そんな想いを持つ心理士にとって、スポーツメンタルコーチングは新たな可能性を開く学びの場となるでしょう。


あなたの支援に、スポーツメンタルの視点を

これまでの支援経験があるからこそ、スポーツメンタルコーチングの学びは深く、実りのあるものになります。

もし今の仕事に少し行き詰まりを感じていたり、もっと成長に関われる支援がしたいと考えていたら──
スポーツというフィールドで、新しい可能性を探してみませんか?


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