スポーツメンタルコーチ、石井 大樹のブログ

心から競技に集中できるようになりたいアスリートへ

周りが気になって心から競技に集中できないあなたに伝えたいこと

「思っていることを言って、周りから反対されたらどうしよう…」

「周りの目が気になって思い切ったプレーができない…」

そんな悩みを抱えた経験がありませんか?

私自身、高校~社会人1年目まで約8年間アメリカンフットボールをプレーしてました。

アメリカンフットボールは攻撃側と守備側でハッキリと役割が分けられるスポーツです。

私はその中でも、守備側のLB(ラインバッカー)という守備の要となるポジションでした。

相手の攻撃全てに絡むポジションであり、味方への指示・連携なども行うポジションをしていました。

そもそも中学までソフトテニス部だった私がアメリカンフットボールを始めた理由も、

「アメフトやってみようぜ!」

と小学生からの親友に誘われたことがきっかけでした。

よくそんな簡単な理由でアメフトをやろうと思ったねと周りに驚かれることがしばしば…

ただ、当時の私は小学生~中学までいじめを受けていたことで、とにかく「強さ」に憧れていました。

・入学1ヶ月で買ってもらったランドセルがボロボロになった小学生時代

・不良に目をつけられ理不尽な暴力に怯えていた中学生時代

自分の本当の気持ちを押し殺して、目立たないように、嫌な思いをしないように生きていたのを覚えています。

「どうして自分がこんな目に…」

最初こそ、このように思っていた気持ちも時間が経つにつれて

「自分が弱いからいけないんだ」

「自分を表現するから目をつけられるんだ」

そのように思うようになっていきました。

しかし、心の奥底では、

「自分がもっと強かったら…」

「強くなれたらこんな思いをせずにすむのかな?」

表には出せませんでしたが、心の中では誰よりも“変わりたい”と強く願っていました。

当時、中学3年生の私の発想力では、

「アメフト=筋肉」

「筋肉=強い」

そんな流れでアメリカンフットボールを始めたのを覚えています。

今思えば、とても浅はかな考えだなと思います(笑)

しかし、この浅はかな考えがあったからこそ、一歩踏み出したことでアメフトに出会うことができ、そこで得た経験があるからこそ、スポーツメンタルコーチとして今の自分があると考えると当時の自分に感謝です。

そんな私の競技生活の中で、特に大学時代では消極的なプレーばかりしてました。

「できて当たり前の簡単なミスをしないように慎重に…!」

「思い切って攻めて、ミスをしたらどうしよう…」

練習中だけでなく練習試合、試合本番でも頭の中には常にこういった感情がありました。

「ミスをすると怒られる…ミスをしてはいけない…失敗は悪いものなんだ…」

そんな感情が自分の中を支配して、気付けば良いプレーをすることよりも、いかにミスをせずに失敗しないようにプレーするかということで頭がいっぱいになっていました。

先輩やコーチに“思い切っていけ!”と言われても、全く響きません。

「思い切ってやった結果、失敗したらどうするんだよ…!」

そんな感情に飲み込まれて、試合の真っ最中にフィールドで体が固まってしまい、ただ一人棒立ちしてしまった経験もあります。

周りから何かを言われていたような記憶もありますが、正直よく覚えていません。

「遅い!もっと早くプレーしろよ」

「何でそんなに遅いんだよ!」

おそらくそんなことを言われていただろうと予想がつきます。

しかし、当時の私はそんな仲間の声すら聞こえない状況でした。

そのくらい追い込まれ、同時に自分を追い込んでしまっていました。

当時の私も最初は、“とにかくやってみよう!”という前向きな気持ちを持っていました。

大学入学と同時に、ボールを運び得点する攻撃的ポジションから、相手をタックルし得点を防ぐ守備的ポジションに転向することになりました。

もともとやっていた攻撃的ポジションを希望していましたが、はっきり言って私の運動能力は平凡、特別優れている能力などなく、攻撃的ポジションにおいて大学レベルで通用する能力を持ち合わせていませんでした。

そんな中で守備的ポジションの人数不足というチーム事情によってポジション転向を余儀なくされました。

しかし、そんなチーム都合のポジション変更も前向きに捉えることができていました。

「自分が凡人なことくらい理解している」

「特別に優れた能力がないことは承知の上」

それらを理解した上でレベルの高い環境でプレーすることを選んでいたからです。

むしろ新しいポジションでどんな活躍ができるようになるか?

自分に期待していました。

「積極性を活かしたプレーでチームを盛り上げたい!」

「攻撃的な守備でチームの守りに貢献しよう!」

そんな気持ちを持っていました。

しかし、そんな気持ちは徐々に崩れ落ちていくことになります。

大学入学してすぐスターティングメンバーとして抜擢されるも、同じポジションには自分以外には最終学年である4年生しかいないこともあり、そのプレッシャーは想像以上でした。

「自分が上手くならないとチームに迷惑をかけてしまう…」

「自分が失敗するせいでチームの足を引っ張っている…」

そんな毎日の繰り返しで気付くと“積極性を活かしたプレーでチームを盛り上げる”という気持ちは嘘のように消え失せていました。

残ったのは“失敗しないように、チームに迷惑をかけないように”という気持ちだけでした。

そんな後ろ向きな気持ちでは、積極性のある攻撃的なプレーなんて出来るわけがない。

ましてやチームに貢献できるはずもない、むしろ逆にミスを連発。

自分のミスで試合に負けることも…。

「こんなはずじゃなかった…」

「最初の前向きな気持ちはどこにいってしまったのだろう…」

そんな気持ちが溢れてくると同時に、いつの間にか好きだった競技を胸を張って好きだと言えなくなっていました。

いつの間にか“やりたい”ではなく“やらなくてはならない”になっていたんです。

そんな経験から当時の私は全くと言っていいほど、競技に集中できていませんでした。

しかし大学3年生の時、人生で初めての驚くべき経験をすることになります。

リーグ昇格への入れ替え戦の切符をかけた、とても重要な試合、重要な場面でのことです。

「ナイス!ナイス!よくやった!」

チームメイトの声でふと我に返ります。

気付いたら自分が重要な場面で相手チームのプレーを見事に止めていました。

・リーグ昇格への入れ替え戦がかかっている試合

・その中でも勝敗に繋がる重要な場面

考えるだけで大きなプレッシャーがかかる場面です。

そんな状況で当時の私はどうして力を発揮することができたのでしょうか?

皆さんは人が最もパフォーマンスを発揮できる瞬間とはどんな状態かご存知でしょうか?

「とにかく無我夢中」

「成功も失敗も気にならない」

このような状態を、「集中・夢中・没頭」とも表現できます。

では、周りの目が気になったり、ミスを気にしすぎたりするような状態は競技に集中している状態と言えるでしょうか?

言うまでもなく、そういった状態は集中状態とは対極にあります。

しかし、上記のような集中状態は必ず誰もが一度は経験しているはずなのです。

このブログを読んでいる皆さんも一度は必ず経験しているはずです。

では、それはいつなのか?

それは「競技を始めたての時」です。

「幼少の頃に始めました」

「中学・高校から始めました」

競技を始めた時期は人それぞれですが、皆さんが競技を初めてやってみて、その競技にハマり出した時のことを思い出して欲しいのです。

「周りの目が気になってミスが怖い…」

「間違えたら笑われる…」

そんな風に思って競技に取り組んでいましたか?

「とにかく上手くなりたい!」

「気付いたら練習しようと思っていた」

このように思っていた瞬間が皆さんの記憶にもあるはずです。

“やらなくてはならない”ではなく、“やりたい”と思っていたはずです。

それが上達していく過程の中でいつの間にか、周りが気になってしまう…ミスが気になりすぎてしまう…このようになってしまう。

どうしてこのようになってしまうのか?

こういった状態に陥ってしまう選手ほど“結果しか見えていない”です。

冒頭でお話したように、当時の私はとにかく周りの目や失敗することを気にしすぎるあまり、競技に対して全く集中できていませんでした。

しかし、大学2年時に新しいコーチに出会うことで少しずつ“周りが気になる・失敗を気にする”ことと向き合っていけるようになります。

そのコーチはとにかく「見守る」ことをしてくれました。

見守り、声をかけてくれました。

良いプレーの時も、悪いプレーの時も、声をかけてくれました。

練習前、練習後もくだらない話題で話しかけに来てくれたり、ミーティングでビデオを見て自分と向き合わないといけない時も、近くに座り一緒にビデオを見てくれました。

「失敗してもいいじゃん、人ってそんな完璧じゃないよ」

「お前が練習で人一倍、頑張ってるのを俺は知ってる」

そんな言葉をかけてもらったのを今でも鮮明に覚えています。

そこからは“失敗するかどうか”ではなく、その日のテーマを決めてそこに対して“全力でぶつかる”ということを意識していきました。

「これだけは絶対にやり切る」

「決めたことに集中する」

そんな日々を積み重ねた結果、プレッシャーのかかる場面で自分でも驚くような力を発揮することができたのです。

コーチと出会う前の私は“失敗”や“周りからの評価”という「結果」しか見えてませんでした。

それまでの「過程」をないがしろにしていたんです。

“目の前のプレーにどんな思いで取り組むか?”

“目の前のプレーのために今までどんな努力を積み重ねてきたか?”

コーチと出会ったことで、こういったことに目を向けられるようになっていきました。

「失敗したら今までの努力は全て水の泡になるのか?」

そんなことはないはずです。

失敗したからこそ、気付いたこともあるはずです。

私も人より多く失敗したからこそ、人よりたくさんの練習ができました。

だからこそ、改めて考えてみて欲しいのです。

皆さんにとっての「結果」とは何でしょうか?

「大会で優勝すること」

「1部リーグに昇格すること」

人それぞれ色々な「結果」があると思います。

では結果しか見えていないと、どうしていけないのか?

それは“自分自身がコントロールできないこと”だからです。

スポーツの世界では「勝つか負けるか」という2つしかありません。

どちらかが勝てば、どちらかは負けるということになります。

つまり「対戦相手」が存在してスポーツは成り立っています。

話は変わりますが、皆さんは「天気」をコントロールすることはできますか?

もちろんできませんよね。

私たちが空に雨乞いしても雨は降りませんし、梅雨の時期に祈っても雨が止むことはありません。

「結果」も同じなのです。

対戦相手をコントロールすることはできない、つまり「結果」もコントロールすることはできません。

自分がコントロールできないはずの結果しか見えていなかったらどうなると思いますか?

だからこそ、「今この瞬間にベストを尽くす」ことを大切にして欲しいのです。

「これができるまでやる!」

「とにかく全力を尽くす」

競技を始めたての時は無意識にこのように取り組んでいたはずです。

コントロールできないような「過去・未来・他人」に囚われるのではなく、自分自身でコントロールができる「今この瞬間・自分」に目を向けて欲しいのです。

このような、人がそのときしていることに完全に浸り、完全にのめり込んでいる精神的状態のことを心理学では“フロー”と言います。

スポーツ現場で馴染みのある言葉に言い換えると“ゾーン”とも言います。

つまり“今この瞬間にベストを尽くすこと”がパフォーマンスを引き出すことが科学的にもわかっているんです。

だからこそ、過去や未来、他人などの自分自身がコントロールできないものから解放され、今この瞬間というコントロールができることにベストを尽くすことができたら、皆さんにどんな素晴らしい変化が起こるでしょうか?

冒頭でもお伝えしたように私自身が心から競技に集中できずに苦しんだ経験があるからこそ、同じように悩むアスリート少しでも力になりたいと思っています。

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