スポーツメンタルコーチ、橋本 勇郎のブログ
どうしても緊張でドキドキしてしまう…そんなスポーツ選手へ
どうしても緊張してしまう…
こんにちは!
スポーツメンタルコーチ橋本です。
突然ですが、「緊張」というとあなたはどのようなイメージを持っているでしょうか?
「緊張するのは自信がない証拠…」
「実力を発揮できなくなってしまう…」
そんな風に思う方もいらっしゃるかもしれません。
今回は緊張というテーマについてお伝えしていこうと思います。
緊張って何だろう??
そもそも緊張とはなんでしょうか?
辞書によれば、緊張とは「慣れない物事などに直面して、心が張り詰めて体が硬くなること」。
確かに、普段通りでない場面では体が身構えてしまうというのも納得がいきますね。
他にも緊張しやすい場面を考えると、例えばサッカーのPKなどプレッシャーのかかる場面が想像できたり、そうでなくとも、失敗してしまうかもしれないと思うことで緊張してしまうこともあるかもしれません。
私自身も競技生活の中でたくさんの緊張を経験しました。
大学時代、アメリカンフットボールをやっていましたが、関東一部リーグを目指していたため目指すレベルも高く、練習でもミスをすれば交代するのが当然という厳しい雰囲気の中で練習していました。
そして、この競技は実はものすごく頭を使う競技です。プレーごとに違う自分の動きを記憶しておかなければいけないのはもちろん、フィールドにいる味方11人の動きもわかっていないと良いプレーはできません。なので、少しでも準備を怠ってしまうとそれが如実にプレーに現れてしまいます。
「うまくできるかなぁ」
「ちょっと不安だなぁ」
人には見せないようにしていましたが、特に下級生の頃はそんな気持ちで練習することもありました。やはりそんな時ほど、体がうまくうごかなかったり、できるはずなのにミスをしてしまうということがありました。
緊張によって自分のパフォーマンスがうまく発揮できないという時は、メンタルの状態が体にも現れて、呼吸が浅かったり、肩に力が入ってしまったり、鼓動が必要以上に早くなってドキドキしてしまったりということがあるようです。
「練習ではいいんだけど、試合で力を発揮できない」
実はこのような悩みは選手からよくいただく相談で、どんなに競技レベルが高かったとしてもこの緊張というのはしてしまうものなのかもしれません。
どうして人って緊張してしまうの?
では、私たちはどうして緊張してしまうのでしょうか?
以前にも、とある選手から「練習ではいい感じなのですが、大会になると力が発揮できません」という相談を受けたことがあります。その裏にはやはり緊張してしまうという課題がありました。
この選手はとある大学で陸上競技をやっている選手です。リレー競技で活躍することを目標としているのですが、緊張するという課題があることで今はメンバーから外れてしまっているとのことでした。
メンタルコーチングの中では緊張する原因がどこにあるのかを一緒に考えていくのですが、「どうして緊張してしまうんだろうね…」と考えていくと、そこにはその選手が大事にしているあるものが見えてきました。
それが「結果を出すこと」と「コーチの評価」だったのです。
メンバーに選ばれるためにはコーチの評価を上げなければいけない。
そのためには結果を残さないといけない。
そのような考えが、結果のかかった場面で自分自身にプレッシャーをかけることにつながっていました。
この選手のケースから学ぶことがあるとすれば、試合結果や他人からの評価というものに執着することで必要以上にプレッシャーを感じるようになってしまうということです。
実は緊張にもいい面がある
しかし、緊張することは悪いことだけではありません。
そもそも「緊張してドキドキする」というのは、人間以外の動物にも備わっています。野生の動物を考えてみるとわかりやすいのですが、そういった動物は自分自身の命を危険なものから守るために戦ったり、逃げたりしなければなりません。そんな時に体がゆるまっていては、うまく戦えなかったり、逃げ遅れたりしてしまいます。
例えば、リラックスのしすぎで頭がぼんやりしてしまい、うまく力が出なかったという経験をしたこともあるのではないでしょうか。それは体のパフォーマンスを発揮するための緊張が足りなかった証拠なのです。
だからこそ、「緊張する」「ドキドキする」ということは悪いものではなく、実はある程度は必要なんだなぁと思っておくのが大事です。
緊張していても大丈夫。
そんな風に思っておきましょう。
緊張とうまく付き合うために
緊張は実は必要なものだということは、書いた通りなのですが、しかしだからといって緊張しすぎていては、やはり体が固くなってしまいます。だからこそ、この緊張とはうまく付き合っていくことが重要です。
その1番の方法は、ここぞという時こそ「今、この瞬間にできることだけに目を向ける」ということです。
プレッシャーがかかると、人は「何かすごいことをしなきゃ」と思いがちなもの。しかし、練習で一回も成功したことがなかったり、できるかわからないという不安の中では、思い切ってプレーすることができなくなってしまいます。
だからこそ、プレッシャーがかかる場面でこそ、「今できるプレーってどんなプレーだろう」
「まずはこれぐらいだったらできそう」ということに意識を向け思いっきりプレーすることの方が重要です。もし、そのプレーが有効であれば、結果は自ずと着いて来るはずです。
いずれにしろ「結果を出したい」「他人から評価されたい」という気持ちは一旦横に置いておくぐらいがいいでしょう。相手や他人が関わってきますから、それはあなただけでコントロールできることではありませんから。
緊張は悪いことではありませんし、上手にコントロールすることができれば、自分自身のパフォーマンスアップにつながりますよ。
緊張を味方にして、より善い競技生活になることを祈っています!
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